社会科見学。⑤
さて、ニュージーランドと言う国は地球上で南極に最も程近い国の一つでもあるわけでして、世界各国の南極観測隊の多くも南極への渡航前準備の為に立ち寄るわけですが、そんな南極に縁の深い国らしく、ここでは南極探検の歴史を垣間見る事が出来ます。
まず最初にご紹介するのは、南極探検初期に使われたさまざまな道具。
画像が小さくて解りにくいと思いますが、中央の肖像画は南極点到達の世界初記録に挑みながらも同時期に別ルートにて進んでいたアムンゼンに先を越され、帰路の途中に遭難死した悲劇の探検家、ロバート・スコット。
これはそのスコット隊が使用したと思われる南極探検車。
恐らく複製だと思いますが、南極探検の最初期にはこんな探検車が使われていたんですね。現在とは比べるべくも無い技術力ですから仕方ありませんが、当時いかに南極探検が過酷な物であったかが想像できます。
これは1970年代の探検車。
ここまでくればかなりの信頼性かと思いますが。
この南極コーナーには歴代の南極探検家たちの肖像画や銅像も展示されているわけですが、これはその中の一つ。日本人ではじめて南極点到達に挑戦した探検家、白瀬矗 の胸像です。ご存じない方は是非調べてみてください。
今から100年も前の、いまだ日本の産業技術は欧米よりもはるかに劣っていた頃、果敢にも南極点を目指した志高き日本人の姿をこんなところでお目にかかれるとは思いませんでした。
残念ながら彼の南極点到達の夢は叶わず、帰国の後に悲惨な末路を歩む事になるのですが、彼の残した功績は後年の日本南極観測隊へ受け継がれ、そして観測船の船名となって後世に伝えられているわけです。
というわけで、カンタベリー博物館訪問記、これにてお開きとさせていただきます。
にしてもスコット隊が使用したと思われる南極探検車・・・
ちゃちすぎてビビリますな・・・