My Favorite Movies.23
ところで皆さん今日は何の日か、ご存知ですね。
1945年8月6日。
当然私は当時のことを知りません。
ですがこの年のこの日、人類史上最悪ともいえる惨禍が起こった事だけは後世に記憶を残していかなければなりません。
というわけで、今日か、でなければ8月15日と日を決めて観に行きたかった映画、みてきました。
Emperor
邦題:終戦のエンペラー
終戦直後、GHQ指令として日本に上陸したダグラス・マッカーサーとその側近ボナ・フェラーズ准将を中心とした、昭和天皇の戦争責任をめぐるストーリー。
ちょっと重い題材です。
この映画観るにあたって、休日の割には早起きしてちゃんと一分間黙祷捧げておきました。8時15分。
いや、ホントに。
基本的にノンフィクションのお話なのですが、フェラーズ准将の恋話はあくまでフィクション。
そこで映画としてのストーリーに深みを持たせている感じなのかな、戦争を題材としているだけにハッピーエンドにはなり得ないトコロも。
でストーリーは実際映画館にぜひ足を運んでいただくとして(笑)、このキャスティングの素晴らしさと言ったらないですね。
マッカーサー役にMIBシリーズやBOSS缶コーヒーCMでおなじみトミー・リー・ジョーンズ。
風貌はもちろん、一見ぶっきらぼうな感じや、それでいて百戦錬磨の軍部司令官といった雰囲気。
多分、マッカーサー元帥と聞いて思い浮かぶイメージって(歴史の勉強憶えてる人なら)、みんなこんな感じでないかしらと思うくらいにどストライクです。
フェラーズ准将役にはドラマ「LOST」のマシューフォックス。
フェラーズ本人がどのような人間なのかは知りませんが、真面目で実直なイメージをよく現してます。
そのほか、戦犯・参考人での東条英機に火野正平、近衛文麿役は中村雅俊、内大臣木戸幸一は伊武雅刀。などなど。
一応ハリウッド映画なんですけど、思いっきり日本での興行をメインに考えてるでしょ。
「ラスト・サムライ」の時もそうだったけど、奈良橋陽子のアイディアに違いない。
日本を題材にしたこの手のハリウッド映画の制作には彼女が欠かせない。
実際ハリウッド映画ですが、日本人が観賞した方が欧米人よりずっと深く理解できるでしょうね。
ただ敗戦国の哀愁などではなく、劇中にも言及されている「義・忠誠」などといった、言葉や一過性の行動では説明できない日本人が持つ独特の信念について丹念に描写しているところが。
それだけに、アメリカの映画監督、スタッフがそういった神道の精神を理解し、この映画を作り上げた事に感謝と畏敬と時の流れを感じないわけにはいかんのですよ。
終戦から68年、当の日本人さえも忘れつつある日本古来の美徳や価値観。
そういったものをこの映画観て思い出してください。
特にクライマックスのマッカーサーと昭和天皇の会談シーンは秀逸。
改めて戦中、戦後の歴史の勉強したくなります。
そしてすべての太平洋戦争犠牲者に対して、黙祷。